スキャルピングがFXに向かない理由

2024年1月10日

*本記事は法律で認められた金融庁登録業者により書かれています。

スキャルピングトレードは、しばしば魅力的に感じられます。
一方、スキャルピングで勝ち続けることは至難の業です。
本ブログ記事では、スキャルピングが不利な理由を解説し、もっと利益が出やすいトレード手法を提示します。
筆者が相談を受けたスキャルピングトレードを実践する方のほとんどが失敗しています。
やはり、投資の基本は「手数料を下げること」と「利大損小」です。
その意味でスキャルピングはNGです。
トレードを有利に進めたい方は是非ご覧ください。
記事の信頼性担保

【執筆】株式会社トリロジー
【登録】財務省近畿財務局長(金商)第372号
【加入】日本投資顧問業協会 会員番号022-00269
【説明】投資家の皆様への継続支援を通じて金融立国に貢献します。

本記事では、下記の目次の内容を記載します。

FXはスキャルピングでは勝てません。

例外的に、短期的に、神業的に、スキャルピングトレードで勝っている人がいるかもしれません。しかし、FXにおいて、スキャルピングで長く勝ち続けることは至難の業と言えます。

FXで利益を上げるために必要なことは、レートが上がるか下がるかを当てることだけではありません。

レートが上がるか下がるかは50%の確率で当たります。したがって、何も考えずにトレードをしても、利益は±ゼロに収束すると思うかもしれません。

しかし、その考えは間違いです。

なぜなら、FX会社の手数料(スプレッド)があるからです。これは、何も考えずにトレードすると、スプレッド分だけ口座残高が減っていくことを意味しています。

FXでは、スプレッドを超える利益を出し続けないといけませんが、スキャルピングトレードではハードルが著しく上がります。スキャルピングで勝てない理由には、次の3点が挙げられます。

  • 理由①:獲得Pipsに対するスプレッドの比率が大きい
  • 理由②:必然的にトレード回数がかさむ(支払いスプレッドが増える)
  • 理由③:スリッページの影響が大きい

理由①:スキャルピングでは、獲得Pipsに対するスプレッドの比率が大きい

スキャルピングトレードでは、トレード時間を短くして、薄く利益を積み重ねていきます。ポジションに利益が出たら、すぐに利益確定することが多いので、初心者はスキャルピングの方が勝ちやすいと錯覚しがちです。

たとえば、スキャルピングの場合、レートが10pips動き、2pipsのスプレッドで、8pipsの利益を得たならば、手数料は20%ということになります。

一方、スイングトレードの場合、レートが100pips動き、2pipsのスプレッドで、98pipsの利益を得たならば、手数料は2%ということになります。

このように、スキャルピングでは、利益に対する手数料の比率が大きくなるため、不利であると言えます。

理由②:スキャルピングでは、必然的にトレード回数がかさむ(支払いスプレッドが増える)

たとえば、1トレードの利益が10pipsのスキャルピングの場合、1,000pipsの利益を積み重ねるためには、100回のトレードが必要です。

スプレッドが2pipsだとすると、

2pips×100=200pips の手数料を建玉に応じて支払うことになります。

一方、1トレードの利益が100pipsのスイングトレードの場合、1,000pipsの利益を積み重ねるためには、10回のトレードが必要です。

スプレッドが2pipsだとすると、

2pips×10=20pips の手数料を建玉に応じて支払うことになります

スイングトレードと比べて、スキャルピングの方が建玉は大きくなりがちですので、支払う手数料の差はますます大きいものになります。

このように、スキャルピングトレードでは、目標とする利益を積み重ねるまでにトレード回数を多く重ねる必要があり、支払手数料が増加するため、不利であると言えます。

理由③:スキャルピングでは、スリッページの影響が大きい

スリッページとは、発注レートと実際の約定レートの差(ズレ、すべり)のことを言います。スリッページが、投資家にとって有利にすべるのであれば良いのですが、基本的には不利にすべります。

1トレードの利益が10pipsのスキャルピングにおいて、約定が1pips不利になると、利益は10%圧迫されます。

一方、1トレードの利益が100pipsのスイングトレードの場合は、約定が1pips不利になっても、利益の圧迫は1%で済みます。

このように、スキャルピングトレードではスリッページが発生した時に影響を大きく受けるため、不利であると言えます

FXで利益を出すために、スキャルピングから卒業しましょう

FXは待ちの投資です。

チャンスが来るまでひたすら待つ、それがFXです。

一方、ポジポジ病という言葉があります。ポジションを取りたくて仕方がないという初心者に現れがちな症状のことを言います。

スキャルピングトレードは、このポジポジ病の初心者の満足度を満たすトレードスタイルでもあります。

これでは勝てません。

FXで利益を出すためには、スキャルピングトレードから卒業し、本質的なトレードスタイルを身に着けることが重要です。

投資は手数料を減らすことが基本

最近、よく耳にする資産形成手法に、個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)があります。

iDeCoでは、税制優遇のある投資信託を選べるわけですが、選び方の基本は口座管理料(証券会社の手数料)を抑えることです。様々な書籍やWebサイトがこのことを説明しています。

つまり、どのような投資においても、トレードに直接関係のない諸経費を抑えることは非常に重要な基本と言えます。

これはFXでも同じです。

狭いスプレッドを宣伝文句にするFX会社を選んだとしても、トレード回数が無駄に増えて手数料がかさんでしまっては意味がありません。

スプレッドは獲得利益の10%以内を目指そう

勝ちトレードがあれば、負けトレードもあります。勝ち負け合わせたトータルの利益の中でスプレッドが占める割合が10%以内になることを目指しましょう。

FXをやる以上、負けトレードは必ずあります。負けトレードは勝ちトレードを作るための必要経費として我慢しなければなりません。

しかし、スプレッドは少し色合いが違います。スプレッドも負けトレードと同様に必要経費ではありますが、勝ちにつながらない必要経費です。

「下手な鉄砲、数打てば当たる」と言いますが、弾薬もタダではありません。

スキャルピングでも同様のことが言えるわけです。

スキャルピングを卒業し、利大損小を目指そう

FXでは、スキャルピングで利益を出し続けることが困難です。では、どうすれば良いでしょうか。

答えは、「利大損小」のトレードスタイルです。

利大損小のトレードスタイルなら、スキャルピングにはなり得ません。

このことは、「利大損小を目指せば、勝ちにくいスキャルピングトレードから自動的に卒業できる」ことを意味します。

利大損小という言葉は、あらゆる書籍・Webサイトで以前から使われており、有効なトレードスタイルとして大昔から現代まで受け継がれています。

結局、初心者も熟練者も、目指すべきトレードスタイルは、歴史が担保する本質的なトレードスタイルである「利大損小」のトレードスタイルです。

FXでは熟練者になればなるほど、損切ポイントが近いチャートポイント(エントリーポイント)を探してトレードしています。

熟練者は無意識のうちに利大損小を実践しているわけです。

利大損小のトレードスタイルを簡単に身に着けるために

利大損小のトレードスタイルを身につけるために簡単な方法は、利大損小をアピールするFX自動売買システムを使うことです。そのようなFX自動売買システムでは、あらかじめ利大損小のトレーディングロジックが搭載されているため、スキャルピングのような不利なトレードがされることはないでしょう。

筆者らが開発するFX自動売買システムは利大損小のトレードを実施しますので、参考してみてください。
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FXのスキャルピングトレードが不利である理由(まとめ)

  • スキャルピングでは、スプレッドの影響が大きい。
  • スキャルピングでは、スリッページの影響が大きい。
  • スキャルピングでは、目標利益までのトレード回数が増えるので、支払う手数料も増えます。
  • FXで利益を上げ続けるために、スキャルピングから卒業しましょう。
  • 利大損小を目指せば、スキャルピングから卒業できます。

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