金融庁が狙う「無登録業者の一掃」|犯則調査権限の創設と関係者への衝撃
はじめに
近年、SNS やインターネット経由の勧誘を通じて、無登録で金融商品取引業に該当し得る行為や投資詐欺に関する相談・トラブルが指摘されています。海外FX口座の開設斡旋、暗号資産の「必勝法」を標榜する有料コミュニティ、あるいは自動売買システム(EA)のサブスクリプション販売など、投資家に影響を与えかねないスキームが多様化しているのが実情です。
こうした状況を踏まえ、「金融庁および証券取引等監視委員会(SESC)」は、無登録で業を行う者に対する「犯則調査権限」の創設を検討・推進しています。犯則調査は、裁判所の令状に基づく臨検・捜索・差押え等の手続を含み得る強力な枠組みで、刑事告発に至る道筋を制度的に整える狙いがあると理解されています。
この動きは、投資家保護と市場の健全性を高める観点から意義がある一方、EA・シグナル配信・暗号資産関連の投資助言など、グレーゾーンに位置づけられがちなビジネスには、実態の適法性点検やスキーム見直しを迫る可能性があります。
本稿では、なぜ今この議論が進んでいるのか、犯則調査権限とは何か、そして業界・投資家・事業者にどのような影響が想定されるのかを整理します。
※本稿は一般的な情報提供であり、法的助言を目的とするものではありません。個別の該当性は、契約・表示・対価の受領形態など具体的事情により異なるため、必要に応じて所管当局や専門家へご相談ください。
背景:なぜ無登録業者が問題なのか
金融商品取引法の登録制度の意義
日本では、投資家保護と市場の健全性確保のために金融商品取引法(いわゆる金商法)が整備され、投資助言・代理業や金融商品の勧誘・販売等を継続的に行う者には登録が求められます。登録業者は、内部管理体制の整備、顧客への説明・情報提供、適切な情報管理、苦情対応等について監督・検査の対象となり、ルールに基づく業務運営が求められます。
この登録制度が「最低限の安心材料」を提供することで、利用者は業者の信頼性を一定程度見極めやすくなり、市場全体の信認維持にもつながります。
無登録業者の横行
一方で、登録を受けずに、登録が必要となり得る行為を継続して行う主体が存在します。一般に「無登録業者」と呼ばれます。典型例として、次のような態様が指摘されています(あくまで一般的説明であり、個別の該当性は実態により異なります)。
- 海外所在のFX事業者の名義等を用い、日本国内居住者に口座開設を勧誘するウェブサイトや仲介者(IB等)
- 暗号資産関連の有料コミュニティ等で、売買タイミングや銘柄を具体的・継続的に示す情報提供(結果として投資助言・代理業に該当し得る態様)
- 自動売買システム(EA)やシグナル配信を「ソフト販売」と称しつつ、実質的に運用助言や売買指図に近い関与を行うサービス
これらは監督の網が及びにくく、内部統制や説明・苦情対応の体制が不十分となりやすいため、投資者保護の観点からリスクが高まりがちです。
被害の指摘と課題
SNS を通じた高額商材の販売、過度な収益強調、サポート不履行等に関する相談・トラブルが各所で指摘されています。なかには、口座開設や取引の斡旋に偏った報酬受領や、期待収益を過度に示唆する勧誘表現が問題となる事例も見られます。こうした状況は、被害の拡大防止と実効的な執行手段の必要性という課題を浮き彫りにしており、無登録業者への対応強化を求める声が高まっています。
犯則調査権限とは?
犯則調査権限の定義
犯則調査権限とは、行政機関が刑事罰の対象となり得る法令違反(犯則事件)について、裁判所の令状に基づく強制的な証拠収集を行い得る権限を指します。通常、行政による調査は任意協力を前提としますが、犯則調査では刑事手続に準じた手段(令状に基づく臨検・捜索・差押え 等)が認められる点が特徴です。
具体的に可能となる手段(例)
裁判官の発する令状に基づき、次のような手続が法令の範囲内で実施され得ます。
- 臨検:事業所等へ立ち入り、帳簿・記録・システム等を直接確認
- 捜索:サーバー・端末・媒体等を対象に記録・データの存在を探索
- 差押え:関係書類や電子データ等の押収(デジタル・フォレンジックを含む場合あり)
※いずれも令状主義が前提であり、手続の範囲・対象・方法は個別の法令・令状の記載に従います。
既存制度の例(参考)
日本では、以下の分野で犯則事件の調査が制度化されています(例示)。
- 公正取引委員会:独占禁止法違反に関する調査
- 国税当局:国税犯則取締法に基づく脱税等の調査
- 労働基準監督機関:労働基準法等に関する犯則事件の調査
これらの機関では、所定の職員が特別司法警察職員として職務を遂行し、「検察官送致(刑事告発)」に至る運用が想定されています。
証券取引等監視委員会(SESC)への付与(検討の位置づけ)
今回の議論は、「証券取引等監視委員会(SESC)」に対し、無登録で金融商品取引業を行う行為等への実効的な対応を可能にするため、犯則調査権限を付与する方向性が検討されているというものです。
これにより、任意調査に加えて、令状に基づく臨検・捜索・差押え等の手段を用いた実効的な執行と、必要に応じた刑事告発までのプロセスが制度として整備されることが想定されます。
誤解防止のための留意点
- 犯則調査権限は「警察と同等」を意味するものではありません。適用法令・令状の範囲・職務権限がそれぞれ定められ、「司法の関与(令状)」が前提です。
- 本稿は制度の一般的説明であり、現時点での最終決定・具体運用を示すものではありません。個別事案の取扱いは、最終的な法令改正やガイドライン、実務運用により変動し得ます。
改正の方向性
政令改正で済むのか?
政令・内閣府令等の改正で、検査・調査手続の細部や運用の明確化、監督対象の定義の明瞭化といった調整は比較的迅速に可能です。もっとも、刑事手続に準じた強制的手段の付与は、一般に法律上の明文根拠を要するため、政令改正のみで完結する性質のものではありません。
金商法改正が必要な論点
SESCは既に、相場操縦・インサイダー等の犯則事件に関しては、令状に基づく臨検・捜索・差押え等の犯則調査を実施し、検察官へ告発する枠組みを持ち、実務運用もされています。これは同委員会の年次報告や業務説明にも明記されています。
一方、無登録で金融商品取引業を行う行為への対応については、SESC自身が「無登録業者に対する犯則調査権限の創設」を必要な措置として建議しており、無登録行為にも強制手段を及ぼせるよう法制度を拡充する方向性が示されています。こうした対象行為の拡張(権限の新設)は、金融商品取引法の改正など法律事項としての整備が前提になるのが通常です。
参考:金融庁(SESC)「市場監視機能強化に向けた建議」(2025年6月20日)では、「無登録業を行う者に対する犯則調査権限を創設するなどの適切な措置を講ずる必要」との方針が示されています。
筆者の私見
結論:無登録業への犯則調査権限の新設という権限拡張は、金商法改正等の立法措置が必要となる蓋然性が高いと考えます。
- 理由①:強制手段の根拠は法律事項であることが通例。
- 理由②:SESCの現行枠組みは相場操縦等の犯則事件に限定されており、無登録行為は別論点として整理されている(建議の文脈)。
政令で可能な範囲:手続の運用明確化や一部定義の整合など、任意調査・行政監督側の周辺整備。
留意:具体的な時期や提出国会の回は、最終的な政府方針と立法プロセスに依存します(現時点での公式建議は上記のとおり。詳細時期は確定情報に基づき別途確認が必要)。
どんな業者が対象になるのか
以下は一般的な整理です。実際に該当するかどうかは、契約実態・表示内容・継続性・対価の受領形態・勧誘対象(居住地)などの具体事情により判断が分かれます。個別事案は所管当局や専門家へご相談ください。
①海外FXを実質運営する個人・組織
海外所在を装いつつ、日本国内の居住者向けに継続的な勧誘・口座管理・サポート等を実質的に国内から実施している態様は、登録が必要となり得る行為として問題視される可能性があります。
- 典型要素:日本語サイト・日本向け広告、国内発の問い合わせ窓口、国内からの運営実態 など
- 留意:所在や法人格のみで判断されるわけではなく、実質(誰が、どこで、何を、どの程度行っているか)が重視されます。
- 犯則調査権限が整備されれば、任意協力に応じないケースでも令状に基づく調査が行われ得る点で実効性が高まる可能性があります。
②海外業者のIB(仲介)・口座斡旋
海外FXや海外暗号資産交換業者等への口座開設斡旋・勧誘により手数料・リベート等の対価を得るIB/紹介サイトは、日本居住者向けの継続的な勧誘・媒介に該当し得るため、登録の要否が問題となります。
- 判断要素:
- 勧誘対象が日本居住者か
- 継続・反復性があるか(単発か業としてか)
- 対価(コミッション、リベート等)の受領実態
- 表示・広告で収益誤認を生じさせる表現がないか
③登録なく投資助言を行う個人(SNS・コミュニティ等)
X(旧 Twitter)、YouTube、LINE グループ等で、特定銘柄やタイミングを具体的・継続的に推奨し、対価を受け取るなどの態様は、投資助言・代理業の登録要否が問題となり得ます。
- 区別の目安:
- 一般的な相場観や学習目的の解説と、個別銘柄・タイミングを特定して継続的に推奨する行為の線引き
- 対価の受領(会費・サブスク・広告以外の直接的報酬 等)の有無
- 継続・反復性、受益者に実質的な売買判断を促す程度か
- これまでは注意喚起や行政処分が中心だった分野でも、犯則調査枠組みの拡充により、令状に基づく実地調査 ⇒ 検察送致に至るルートが制度的に補強される可能性があります。
④EA(自動売買)販売・サブスクで「助言」に該当し得る態様
EA やシグナル配信については、単なるソフト提供に留まる態様と、投資助言・代理業に該当し得る態様を区別する必要があります。
- ソフト提供に近い:マニュアル通りの不具合修正・保守、機能提供のみ
- 助言該当のリスクが上がる要素(一例):
- 資産曲線・成績を過度に強調し、投資判断を直接誘導
- 顧客口座と連動し、売買指図に近い関与を継続
- 継続課金と引き換えに個別条件での運用方針・設定変更を助言
- 個別の推奨・タイミングを反復継続して提示
- 犯則調査権限の整備により、外形的には「ソフト販売」でも実質が助言に近い態様は、より精査されやすくなると考えられます。
早見チェック(自社が該当し得るか検討する際の観点)
- 対象者:日本居住者を主対象にしているか
- 実質:国内から運営・勧誘・サポート等を継続的に行っているか
- 対価:リベート・コミッション・会費等の受領実態があるか
- 表示:収益期待を過度に示唆する広告・表現がないか
- 関与の度合い:情報提供を超えて売買指図に近い関与や個別推奨の反復がないか
影響分析:業界別のインパクト
EA(自動売買)ビジネスへの影響
ポイント:形式が「ソフト販売」でも、実質が投資助言・代理に近い場合は登録要否が問題となり得ます。
- 助言該当リスクが高まる要素(例)
- 顧客に代わる稼働管理・設定変更の継続的代行
- 資産曲線・成績の過度な強調により投資判断を直接誘導
- 顧客口座と連動した運用支援や個別タイミングの反復的提示
- 継続課金と引き換えの個別運用アドバイス
- 想定インパクト
- 犯則調査枠組みが整備されると、任意協力が得られない場合でも令状に基づく実地調査が行われ得るため、外形が「コード販売」でも実質を精査されやすくなります。
- 対応のヒント
- 提供範囲を保守・不具合修正等の技術支援に限定し、個別の売買判断に資する助言と混同しない体制・表示に見直す。
- 広告・成績表示は根拠・条件・リスクの明確化を徹底。
暗号資産関連の助言・勧誘への影響
ポイント:暗号資産分野でも、有償で特定銘柄・タイミングを継続的に推奨する態様は、投資助言の登録要否が問題となり得ます。
- リスクが高い態様(例)
- 非公開情報の示唆など、投資判断を実質的に左右する情報提供
- 海外取引所のアフィリエイト/口座斡旋を、日本居住者向けに継続・反復して勧誘し対価を得る行為
- 想定インパクト
- 従来は注意喚起で留まった類型でも、令状に基づく証拠収集⇒検察送致のルートが制度的に補強されれば、実態把握が進みやすい可能性。
- 対応のヒント
- 情報提供は一般論・教育目的に限定し、個別銘柄・タイミングの反復推奨や対価受領を避ける。
- 斡旋・紹介は対象者(居住地)・継続性・報酬形態を点検し、登録の要否を検討。
投資サロン/SNS発信型の助言への影響
ポイント:「教育」「情報共有」名目でも、個別銘柄やタイミングを具体的・継続的に推奨し対価を受領する場合は、投資助言・代理業の該当性が問題となり得ます。
- 該当性判断の主な観点
- 具体性:銘柄・タイミングを明示的に示すか
- 継続性:反復・継続して提供しているか
- 対価:会費・サブスクなど対価の受領があるか
- 影響度:受益者の個別売買判断を実質的に促す内容か
- 想定インパクト
- 犯則調査枠組みが整えば、オンライン上の発信やサロン内のやり取りも、令状に基づく収集対象となり得ます。
- 対応のヒント
- ディスクレーマー整備だけでなく、内容設計(一般論化)・対価設計(広告収益等に限定)・提供態様の見直しで、該当リスクを管理。
投資家にとってのメリット
被害拡大の防止
これまでは、資金流出後に問題が顕在化するケースが少なくありませんでした。令状に基づく調査手段が整備・運用されれば、実態把握のスピードと精度が高まり、不適切な勧誘・スキームの早期把握につながることが期待されます。結果として、被害の連鎖・拡大を抑止しやすくなります。
市場の健全性向上
無登録での勧誘・媒介が横行すると、登録業者との競争条件がゆがむほか、投資家の選別も難しくなります。
実効的な対応が進めば、不透明なサービスの是正・退出が進み、透明性と信頼性の底上げが期待できます。これは国内外の投資家にとっての安心材料となり、適切な意思決定の土台を強化します。
正規サービスの選択容易性・信頼の可視化
登録業者は、内部管理・説明義務・苦情対応などの体制整備が前提です。取締り・監督の実効性が高まることで、登録業者と無登録主体の「見分け」が付けやすくなり、
- 適法な開示・広告に基づく比較が可能
- 苦情・トラブル対応の期待値が明確化
といった形で、投資家が正規サービスを選びやすくなります。
事業者が取るべき対応
グレー要素の棚卸しと是正(早期対応)
EA 販売や暗号資産関連の情報提供の中には、「ソフト提供」「教育目的」との名目であっても、実質が投資助言・代理に近い態様が混在しがちです。犯則調査枠組みが拡充されれば、形式ではなく実質での確認が進む可能性があります。
- 対応の要点
- 提供範囲を技術保守・不具合修正等に限定し、個別銘柄/タイミング等の反復推奨を回避
- 広告・成績表示は前提条件・リスクを明示(誇張的表現の抑制)
- 国内居住者向けの継続勧誘・斡旋・媒介に該当しないか、実態を再点検
ノーアクションレター等の事前照会の活用
自社スキームの登録該当性や適法性の解釈に不確実性がある場合は、金融庁のノーアクションレター制度等による事前照会の活用を検討します。
- メリット:運用開始後の規制リスクを低減し、内部統制・開示の設計に反映しやすい
- 併用:自主規制団体・所管窓口への相談、外部弁護士・公認会計士等の見解取得
登録取得または合法スキームへの再設計
継続的なサポートや売買判断に資する助言を提供するなら、投資助言・代理業の登録の要否が中心論点になります。登録が難しい場合は、提供内容を再設計して適法な構成に寄せることが現実的です。
- 登録を前提とする場合:
- 人的体制・資本要件・内部管理(利益相反管理、苦情対応、記録管理 等)の整備
- KPI/品質保証(SLA に近い概念は慎重に)と広告規制の順守
- 登録を行わない場合の方向性(例):
- EAのコード販売+保守に限定(個別助言・設定代行の継続提供は回避)
- 一般教育コンテンツに限定(個別銘柄・タイミングの反復提示は避ける)
- アフィリエイト/斡旋は対象者の居住地・継続性・対価の受領実態を再点検
顧客契約・説明責任・データ保護の強化
登録・非登録を問わず、契約・説明・個人情報の管理が不十分だとトラブルが拡大します。
- 契約・開示:サービス範囲、サポート有無、期待値の限界、手数料・リベートの有無を明示
- リスク表示:過去実績の限界、スリッページ・スプレッド・約定リスク等を具体的に掲示
- データ保護:個人情報・口座情報・ API キー等の取得・保管・利用範囲を厳格化
- 苦情・記録:照会・苦情対応のSOP、ログ・コミュニケーションの保存、エスカレーション経路の明確化
まとめ
無登録で金融商品取引業に該当し得る行為への対応強化は、投資家保護と市場健全性の観点から重要な課題です。仮に証券取引等監視委員会(SESC)に無登録行為を対象とする犯則調査権限が整備・運用されれば、任意調査に加え、令状に基づく臨検・捜索・差押えや検察官送致(刑事告発)まで見据えた実効的な執行が可能となり、「形式ではなく実質」に基づく確認が一段と進むことが期待されます。これは、SNS 勧誘、海外口座の斡旋、サポート込みの EA 提供など、境界領域の実態検証にも影響を及ぼし得ます。
この流れは、
- 被害の早期抑止、
- 公正な競争条件の回復、
- 登録業者の信頼性の可視化、
につながりやすく、投資家にとっての意思決定の土台を強化します。
一方、事業者側には明確な選択が求められます。
- 投資助言・代理に該当する実態があるなら、登録取得を前提に体制整備(人的要件、内部統制、表示・広告の適正化等)。
- 登録に該当させないなら、提供内容を再設計し、個別銘柄・タイミングの反復推奨や口座連動の継続的関与といった助言性を帯びる態様を排し、技術保守・教育一般論に限定するなど、運用・説明・対価設計を実質面から見直す。
- 国内居住者への継続勧誘・媒介、リベートの受領実態、広告表現についても、居住地・継続性・対価・表示の各要素を点検し、適法性を担保する。
最後に、① 法令に適合した体制整備、② ノーアクションレター等の事前確認、③ 契約・説明責任の徹底の三点を起点に、「グレーに依存しない」持続可能なビジネスへ舵を切ることを強く推奨します。
免責
本稿は一般的情報の提供であり、法的助言を目的とするものではありません。具体の該当性は、契約実態・表示内容・対価の受領形態・継続性・勧誘対象(居住地)等の事情により異なります。必要に応じて所管当局(金融庁・SESC 等)または専門家へご相談ください。
※犯則調査等は令状主義が前提で、手続の範囲・対象・方法は個別の法令および令状の記載に従います。
※SESC(証券取引等監視委員会)は金融庁の下に設置された合議制機関で、市場監視と違反対応を担います。制度設計の詳細(対象行為、手続保障、内部統制等)は、最終的な法令改正・政省令・運用通達に依存します。