プロフィットファクターの目安【一覧表】

2024年1月10日

目安は一覧表にすると分かりやすい

プロフィットファクターの目安を一覧表にしています。

本記事は、法律で認められた金融庁登録業者により書かれています。

プロフィットファクターは、「総利益 ÷ 総損失」で計算されるEAの評価指標です。
プロフィットファクターの目安はトレード数に応じて異なります。
「EAの性格」と「トレード環境」により、目安は変わります。
EAの性格とは、「逆張り」「順張り」「勝率」「損益比」などで決まります。
トレード環境とは、「スプレッド」「スリッページ」「スワップポイント」などで決まります。
プロフィットファクターは、高すぎると「過剰最適化」の懸念があります。
逆に低すぎると、環境要因のロスに飲み込まれる可能性があります。
これらを踏まえた上で、トレード数ごとに「理想」「優秀」「最低」ラインの目安を提示します。
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記事の信頼性担保

【執筆】株式会社トリロジー
【登録】財務省近畿財務局長(金商)第372号
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【説明】投資家の皆様への継続支援を通じて金融立国に貢献します。

本記事では、下記の目次の内容を記載します。

プロフィットファクターの目安【トレード回数ごと】

トレード
回数
NG
ゾーン
最低
ライン
優秀
ライン
理想
ライン
20~ 2.562.752.943.07
30~ 2.112.272.432.54
40~ 1.902.042.182.28
50~ 1.771.902.032.12
60~ 1.681.801.932.01
70~ 1.611.731.851.93
80~ 1.561.681.801.87
90~ 1.521.631.751.82
100~ 1.471.601.711.79
200~ 1.321.431.521.59
500~ 1.191.281.371.43
1,000~ 1.131.221.301.36
2,000~ 1.091.171.261.31
3,000~ 1.071.151.241.29
5,000~ 1.061.141.221.28
10,000~ 1.041.121.201.25
「プロフィットファクター=1.0」の EA が
「信頼水準=95%」において取りうる理論値から
算出される「EAの判定ライン」

この表では、真のプロフィットファクター「1」のEAがトレード回数ごとに取りうる値の上限を、NGゾーンの上限値の目安として、信頼水準=95%で算出しています。

真のプロフィットファクターが「1」のEAでも、常に「1」という計算値が得られるわけではありません。トレードするごとに、その計算値は動きます。そして、トレード回数を重ねることで、真の値に収束していきます。

ちなみに、トレード回数が1,000を超えるあたりから、判定の精度は劇的に向上します。そのような理由から、最低1,000程度のトレード回数を目安にして、ロジックを判定することは重要なことです。

つまり、トレード回数ごとに、真のプロフィットファクターが「1」の取りうる値の上限値を知り、それ以上の値が得られているEAを使わないと、勝てないということになります。

なお、複数のトレードプログラムが寄せ集められているEAの場合、各ロジックごとに分解して判断する必要があります。

表の見方

NGゾーンプロフィットファクターが「1」のEAが95%信頼水準で取りうる上限値まで
最低ラインNGゾーンの上限値に「1.075」を乗じて得られる値
優秀ラインNGゾーンの上限値に「1.15」を乗じて得られる値
理想ラインNGゾーンの上限値に「1.20」を乗じて得られる値

なお、「NGゾーン」と「最低ライン」の間は「グレーゾーン」です。確実に勝つためのマージンとご理解ください。

グレーゾーンのプロフィットファクターは、勝てるかもしれませんし、負けるかもしれません。トレード環境に応じて、結果が変わると考えられます。トレード回数を増やしても、トレード環境の優劣は変わりませんので、マージンの確保には注意が必要です。

理想・優秀・最低ラインの目安

数値の目安は、EAの性格ごとに分けて考える必要があります。つまり、「逆張り」「順張り」「高勝率」「損小利大」などで、目安となるトレード数は変わるので、それに応じてプロフィットファクターの目安も変わることになります。

例えば、逆張りEAの場合はトレード数は少なくなる傾向がありますし、順張りEAの場合はトレード数が多くなる傾向があります。

逆張りの場合、順張りと比較してトレード回数が少なくなる傾向があります。日足ベースのEAの妥当なトレード回数の目安は、年間100トレード、15年間で1,500トレードくらいでしょう。このトレード数から判定ラインを算出します。

順張りの場合、逆張りと比較してトレード回数が多くなる傾向があります。妥当なトレード回数の目安は、年間200トレード、15年間で3,000トレードくらいでしょう。このトレード数から判定ラインを算出します。

理想ラインの目安の計算例

理想的なプロフィットファクターの目安は、NGゾーンの上限値に「1.2」を乗じて算出します。計算上の目安なので絶対的なものではありませんが、トレード回数を重ねれば重ねるほど、その精度は向上します。

例1)逆張りEAの場合

日足の逆張りEAの場合、理想値の目安は1.33です。15年間、1,500トレードで算出します。

(計算式)1.11 × 1.2 = 1.33

例2)順張りEAの場合

日足の順張りEAの場合、理想値の目安は1.28です。15年間、3,000トレードで算出します。

(計算式)1.07 × 1.2 = 1.28

【関連記事】プロフィットファクターの理想的な平均値とは

優秀ラインの目安の計算例

優秀なプロフィットファクターの目安は、NGゾーンの上限値に「1.15」を乗じて算出します。理想値の目安と同様に、計算上の基準なので絶対的なものではありません。しかし、トレード回数を重ねれば重ねるほど、その精度は向上します。

例3)逆張りEAの場合

日足の逆張りEAの場合、優秀な値の目安は1.28です。15年間、1,500トレードで算出します。

(計算式)1.11 × 1.15 = 1.28

例4)順張りEAの場合

日足の順張りEAの場合、理想値の目安は1.23です。15年間、3,000トレードで算出します。

(計算式)1.07 × 1.15 = 1.23

【関連記事】【プロフィットファクター】どのくらいが優秀か?

最低ラインの目安の計算例

優秀なプロフィットファクターの目安は、NGゾーンの上限値に「1.075」を乗じて算出します。理想・優秀の目安と同様に、計算上の基準なので絶対的なものではありません。しかし、トレード回数を重ねれば重ねるほど、その精度は向上します。

例5)逆張りEAの場合

日足の逆張りEAの場合、優秀な値の目安は1.19です。15年間、1,500トレードで算出します。

(計算式)1.11 × 1.075 = 1.19

例6)順張りEAの場合

日足の順張りEAの場合、理想値の目安は1.15です。15年間、3,000トレードで算出します。

(計算式)1.07 × 1.075 = 1.15

プロフィットファクターの注意点

プロフィットファクターの目安を参考にする上で、注意点があります。それは、総トレード数だけでなく、勝トレード数や敗トレード数もプロフィットファクターの信頼性に影響を与えるという点です。

つまり、プロフィットファクターが同じ値でも、90勝10敗、50勝50敗、10勝90敗のEAでは解釈が変わるということになります。

このようなノウハウも含め、プロフィットファクターの正しい使い方は9割の方が誤解していますので、注意が必要です。

【関連記事】【誤解が9割】プロフィットファクターの正しい使い方

プロフィットファクターを使ってEAを採点できます。

プロフィットファクターは、EAを評価する指標として重要です。しかし、正しい使い方にはコツが必要です。

そこで、EA評価を標準化できるように、プロフィットファクターを使ったEA評価の点数化ツール「EAスコア」を公開しています。

【関連記事】【EA採点ツール】「EAスコア」でFX自動売買を点数化!【業界初】

まとめ

プロフィットファクターの目安はトレード数ごとに考えます。
トレード数の目安は、EAの性格を考慮しましょう。
総トレード数だけでなく、勝トレード数と敗トレード数も考慮しなければなりません。

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