FXにおける大衆心理を利用したトレード手法の紹介
*本記事は法律で認められた金融庁登録業者により書かれています。
✅ | 為替レートは大衆心理によって動くと言っても過言ではありません。 |
✅ | 一方、トレードの根拠に大衆心理を探すことは、至難の業です。 |
✅ | 本記事では、外国為替市場の参加者について解説し、大衆心理を把握するために行うFXチャートの分析手法を紹介します |
✅ | 結局、大衆心理はチャートに織り込まれると割り切り、確率論的にチャートパターンを判断すべきです。 |
✅ | 本記事を読めば、間接的ですが大衆心理を踏まえたトレードを行えるようになります。 |
【執筆】株式会社トリロジー
【登録】財務省近畿財務局長(金商)第372号
【加入】日本投資顧問業協会 会員番号022-00269
【説明】投資家の皆様への継続支援を通じて金融立国に貢献します。
本記事では、下記の目次の内容を記載します。
FXにおける大衆心理を利用したトレード手法とは
FXにおける大衆心理を利用したトレード手法を探している方は、まず、外国為替(FX)取引の参加者とその特徴を理解することで、明快な答えに辿り着くことができます。
FX取引の参加者はマーケットへの影響が大きい順に、①機関投資家、②個人投資家、③実需筋(国や企業)の3パターンの属性が存在します。これら属性の特徴を知ることは大衆心理を利用したトレードの根拠になりますので、順に説明していきます。
①:機関投資家
機関投資家は、ヘッジファンドのような莫大な資金力をベースに、為替差益を狙うことを仕事にしている組織です。莫大な資金力と情報量(ファンダメンタルズ)が武器です。
機関投資家は為替レートに初期変動を起こすことができます。この機関投資家による初期変動が大衆心理に波紋を生じさせ、トレンドが発生します。機関投資家の目的は大衆心理への仕掛けの結果得られる為替差益です。FXにおけるチャートは機関投資家の戦跡として出来上がります。
機関投資家は、莫大な資金力を背景に個人投資家の追随を許さないファンダメンタルズ分析を行うことで、大衆心理的に絶妙なタイミングで仕掛けを図り、高い確率でトレンドを発生させます。
②:個人投資家
大衆心理=個人投資家の心理です。FXでは、機関投資家により影響を受けた個人投資家の大衆心理は、全てチャートが織り込むと考える方がシンプルで混乱が生じません。
なお、個人投資家の皆様は、チャートが全てという割り切りが重要です。チャートだけでも、個人投資家としての利益は十分得られます。ファンダメンタルズやその他の情報を気にしても、あまり有意義ではありません。個人投資家が持つ資金力と情報量(ファンダメンタルズ)は、機関投資家とは比較になりません。
したがって、個人投資家の武器はチャートのみであると割り切ることが重要です。個人投資家がファンダメンタルズをとれだけ勉強・情報収集しても、有効な武器にできる可能性は低いものです。最低限の知識はあっても良いですが、個人投資家がファンダメンタルズにトレードの根拠を探すことは時間の無駄と言えます。
③:実需筋(国や企業)
実需筋は、利益を上げるために為替取引をするわけではありません。反対売買(利益確定)が目的でもありません。したがって、大衆心理への影響は極めて限定的です。言い換えれば、大衆心理など眼中にないということになるので、FXで利益を狙う個人投資家が実需筋の動向を気にする必要性はほとんどありません。
以上の3点から、FXにおける大衆心理を利用したトレード手法とは、チャート分析が極めて重要であると言えます。
大衆心理を利用したFXチャート分析の誤解
機関投資家の仕掛けによって大衆心理が動かされることは事実です。
Web上では、機関投資家が罠を仕掛けているような記載を見ることがあるかもしれません。例えば、「絶好にみえるポイントは、勝てるポイントではない」「ヒゲは、ダマしの可能性」みたいな記載です。
これらは、FX初心者への決まり文句的なコメントであり、あまり意味がありません。ダマしの可能性を知ったところで、エントリーするポイント、損切のポイントを決められなければ、結局その知識は使いどころがないからです。
FXのチャート分析とは、その瞬間を分析するというものではありません。大衆心理を反映したFXチャートは過去から現在にかけて、同様のチャートパターンを繰り返します(時系列チャートと言う)。
人間の遺伝子(本能)が変わらない以上、歴史は繰り返します。したがって、今見ているチャートパターンの次なる値動きは、過去のチャートから統計確率的に予測できます。つまり、チャートポイントには上がる確率と下がる確率の明快な数字が存在しているということになります。
この点を理解していないFXライターは「ダマしに注意」という安易な言葉で片づけがちです。多くのFXライターは書くことが仕事で、トレードが仕事ではないため、本当の事情を知らないことはよくあります。
FXチャートは皆さんをダマしているのではなく、確率に従った値動きをしているに過ぎません。長年FXチャートと向き合ってきた我々からすれば、全て予定通りの値動きです。
言い換えれば、FXは統計確率論を考慮しなければ、大衆心理を理解しようとしても有意義ではないでしょう。
FXチャート分析による大衆心理の見つけ方
ここまで読んでいただいた方は、チャート分析を徹底することが大衆心理を利用するトレード手法の正解であることをご理解いただけたと思います。FXにおける大衆心理はチャートに織り込まれ、値動きは統計確率的な制御を受けるためです。
また、機関投資家によるダマしという概念自体がある意味ナンセンスだということもご理解いただけたと思います。
個人投資家が、機関投資家と互角に利用できるツールはチャートなので、それ以外に気を散らせても仕方がありません。
FXチャートを徹底的に分析して大衆心理の傾向(確率)掴むためには、MT4という専用アプリケーションを使うことが有用です。
FXでは、大衆心理を把握するためにMT4を使う
FXでは過去の為替レート(15年分程度で十分)をダウンロードし、トレードロジックをプログラムして過去の値動きに適応することで検証することができます。
MetaTrader4(MT4)というアプリケーションを使った、バックテストという手法です。
例えば、ヒゲの後に上がるか下がるかの確率も出すことができます。
結局、大衆心理を利用したトレード手法とは、チャート分析によるトレードと同義です。
FXは考えることが多いように思われています。しかし、個人投資家が真剣にファンダメンタルズを考えても機関投資家にはかないませんし、大衆心理を予測してダマしに注意すると頭でわかっているだけでは意味がありません。
つまり、考慮すべきことは多いように見えたとしても、実際にトレードに反映できるかどうかは別問題であり、トレードに反映できる意味のある考慮は少ないと言えます。
機関投資家は大衆心理を動かすためにトレードを仕掛け、機関投資家の戦跡によりチャートが出来上がります。
したがって、大衆心理を利用したトレードとは、チャート分析によるトレードに他なりません。
そして、チャート分析の究極は、MT4によるバックテストと言えるでしょう。
FX自動売買による大衆心理を利用したトレード
チャート分析の究極である、MT4のバックテストを利用して構築されるトレード手法が、FX自動売買です。
FXの自動売買システムは、過去のチャートに適合したトレードロジックを確立し、統計確率的な検証を経て完成します。過去のチャートには大衆心理が織り込まれています。
つまり、大衆心理を利用したFXトレード手法を探している方は、FX自動売買システムを利用することを強くオススメします。
FX自動売買について詳しく知りたい方は、「FX自動売買の始め方【効率的な資産形成のために】」「 勝てるEAの探し方【FX成功の秘訣】」をご参照ください。
FXの大衆心理におけるバンドワゴン効果とは
最後に、FXの大衆心理が醸成される過程に影響を与えるバンドワゴン効果について解説します。FXの大衆心理はバンドワゴン効果で説明されることがよくあります。しかし、このバンドワゴン効果を知ったとしても、何かトレードスタイルを変えられるわけではありません。
FXの大衆心理が醸成する過程において、確かにバンドワゴン効果が影響します。しかし、バンドワゴン効果を測定することはできないため、結局、バンドワゴン効果を織り込んだであろうチャートを分析することになります。
バンドワゴン効果とは
Wikipediaによると、
「バンドワゴン効果とは、ある選択肢を多数が選択している現象が、その選択肢を選択する者を更に増大させる効果。」
とあります。
FXなら、多くの人が買い始めたら買いトレンドが形成され、多くの人が売り始めたら売りトレンドが形成される、ということを意味しています。
しかし、皆さまがご存知のように、トレンドはいつまでも続きません。買うタイミング、売るタイミングを図ることは、バンドワゴン効果を知っていたとしても不可能です。
結局、バンドワゴン効果が影響を与えた大衆心理もチャートが織り込んでいると割り切り、チャートと対峙することが、個人投資家が大衆心理を利用してFXで成功するための近道と言えるでしょう。
大衆心理とFXトレード(まとめ)
- FXにおける大衆心理は、個人投資家の心理である。
- FXにおける大衆心理は、機関投資家により醸成される。
- 個人投資家は、FXチャートが大衆心理を織り込むと割り切る。
- 個人投資家の武器はFXチャートのみと割り切る。
- 個人投資家が大衆心理を利用してトレードするためには、チャート分析を徹底する。
- チャート分析には、統計確率的な観点を取り入れる。
- チャート分析の究極はMT4によるバックテストである。
- 個人投資家が利用できる大衆心理を利用したトレード手法として最も有益なものは自動売買システムを利用する方法である。
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