プロフィットファクターの目安【一覧表】
プロフィットファクターの目安を一覧表にしています。
本記事は、法律で認められた金融庁登録業者により書かれています。
✅ | プロフィットファクターは、「総利益 ÷ 総損失」で計算されるEAの評価指標です。 |
✅ | プロフィットファクターの目安はトレード数に応じて異なります。 |
✅ | 「EAの性格」と「トレード環境」により、目安は変わります。 |
✅ | EAの性格とは、「逆張り」「順張り」「勝率」「損益比」などで決まります。 |
✅ | トレード環境とは、「スプレッド」「スリッページ」「スワップポイント」などで決まります。 |
✅ | プロフィットファクターは、高すぎると「過剰最適化」の懸念があります。 |
✅ | 逆に低すぎると、環境要因のロスに飲み込まれる可能性があります。 |
✅ | これらを踏まえた上で、トレード数ごとに「理想」「優秀」「最低」ラインの目安を提示します。 |
✅ | 【関連記事】プロフィットファクターとは |
【執筆】株式会社トリロジー
【登録】財務省近畿財務局長(金商)第372号
【加入】日本投資顧問業協会 会員番号022-00269
【説明】投資家の皆様への継続支援を通じて金融立国に貢献します。
本記事では、下記の目次の内容を記載します。
プロフィットファクターの目安【トレード回数ごと】
トレード 回数 | NG ゾーン | 最低 ライン | 優秀 ライン | 理想 ライン |
---|---|---|---|---|
20 | ~ 2.56 | 2.75 | 2.94 | 3.07 |
30 | ~ 2.11 | 2.27 | 2.43 | 2.54 |
40 | ~ 1.90 | 2.04 | 2.18 | 2.28 |
50 | ~ 1.77 | 1.90 | 2.03 | 2.12 |
60 | ~ 1.68 | 1.80 | 1.93 | 2.01 |
70 | ~ 1.61 | 1.73 | 1.85 | 1.93 |
80 | ~ 1.56 | 1.68 | 1.80 | 1.87 |
90 | ~ 1.52 | 1.63 | 1.75 | 1.82 |
100 | ~ 1.47 | 1.60 | 1.71 | 1.79 |
200 | ~ 1.32 | 1.43 | 1.52 | 1.59 |
500 | ~ 1.19 | 1.28 | 1.37 | 1.43 |
1,000 | ~ 1.13 | 1.22 | 1.30 | 1.36 |
2,000 | ~ 1.09 | 1.17 | 1.26 | 1.31 |
3,000 | ~ 1.07 | 1.15 | 1.24 | 1.29 |
5,000 | ~ 1.06 | 1.14 | 1.22 | 1.28 |
10,000 | ~ 1.04 | 1.12 | 1.20 | 1.25 |
「信頼水準=95%」において取りうる理論値から
算出される「EAの判定ライン」
この表では、真のプロフィットファクター「1」のEAがトレード回数ごとに取りうる値の上限を、NGゾーンの上限値の目安として、信頼水準=95%で算出しています。
真のプロフィットファクターが「1」のEAでも、常に「1」という計算値が得られるわけではありません。トレードするごとに、その計算値は動きます。そして、トレード回数を重ねることで、真の値に収束していきます。
ちなみに、トレード回数が1,000を超えるあたりから、判定の精度は劇的に向上します。そのような理由から、最低1,000程度のトレード回数を目安にして、ロジックを判定することは重要なことです。
つまり、トレード回数ごとに、真のプロフィットファクターが「1」の取りうる値の上限値を知り、それ以上の値が得られているEAを使わないと、勝てないということになります。
なお、複数のトレードプログラムが寄せ集められているEAの場合、各ロジックごとに分解して判断する必要があります。
表の見方
NGゾーン | プロフィットファクターが「1」のEAが95%信頼水準で取りうる上限値まで |
最低ライン | NGゾーンの上限値に「1.075」を乗じて得られる値 |
優秀ライン | NGゾーンの上限値に「1.15」を乗じて得られる値 |
理想ライン | NGゾーンの上限値に「1.20」を乗じて得られる値 |
なお、「NGゾーン」と「最低ライン」の間は「グレーゾーン」です。確実に勝つためのマージンとご理解ください。
グレーゾーンのプロフィットファクターは、勝てるかもしれませんし、負けるかもしれません。トレード環境に応じて、結果が変わると考えられます。トレード回数を増やしても、トレード環境の優劣は変わりませんので、マージンの確保には注意が必要です。
理想・優秀・最低ラインの目安
数値の目安は、EAの性格ごとに分けて考える必要があります。つまり、「逆張り」「順張り」「高勝率」「損小利大」などで、目安となるトレード数は変わるので、それに応じてプロフィットファクターの目安も変わることになります。
例えば、逆張りEAの場合はトレード数は少なくなる傾向がありますし、順張りEAの場合はトレード数が多くなる傾向があります。
逆張りの場合、順張りと比較してトレード回数が少なくなる傾向があります。日足ベースのEAの妥当なトレード回数の目安は、年間100トレード、15年間で1,500トレードくらいでしょう。このトレード数から判定ラインを算出します。
順張りの場合、逆張りと比較してトレード回数が多くなる傾向があります。妥当なトレード回数の目安は、年間200トレード、15年間で3,000トレードくらいでしょう。このトレード数から判定ラインを算出します。
理想ラインの目安の計算例
理想的なプロフィットファクターの目安は、NGゾーンの上限値に「1.2」を乗じて算出します。計算上の目安なので絶対的なものではありませんが、トレード回数を重ねれば重ねるほど、その精度は向上します。
例1)逆張りEAの場合
日足の逆張りEAの場合、理想値の目安は1.33です。15年間、1,500トレードで算出します。
(計算式)1.11 × 1.2 = 1.33
例2)順張りEAの場合
日足の順張りEAの場合、理想値の目安は1.28です。15年間、3,000トレードで算出します。
(計算式)1.07 × 1.2 = 1.28
【関連記事】プロフィットファクターの理想的な平均値とは
優秀ラインの目安の計算例
優秀なプロフィットファクターの目安は、NGゾーンの上限値に「1.15」を乗じて算出します。理想値の目安と同様に、計算上の基準なので絶対的なものではありません。しかし、トレード回数を重ねれば重ねるほど、その精度は向上します。
例3)逆張りEAの場合
日足の逆張りEAの場合、優秀な値の目安は1.28です。15年間、1,500トレードで算出します。
(計算式)1.11 × 1.15 = 1.28
例4)順張りEAの場合
日足の順張りEAの場合、理想値の目安は1.23です。15年間、3,000トレードで算出します。
(計算式)1.07 × 1.15 = 1.23
【関連記事】【プロフィットファクター】どのくらいが優秀か?
最低ラインの目安の計算例
優秀なプロフィットファクターの目安は、NGゾーンの上限値に「1.075」を乗じて算出します。理想・優秀の目安と同様に、計算上の基準なので絶対的なものではありません。しかし、トレード回数を重ねれば重ねるほど、その精度は向上します。
例5)逆張りEAの場合
日足の逆張りEAの場合、優秀な値の目安は1.19です。15年間、1,500トレードで算出します。
(計算式)1.11 × 1.075 = 1.19
例6)順張りEAの場合
日足の順張りEAの場合、理想値の目安は1.15です。15年間、3,000トレードで算出します。
(計算式)1.07 × 1.075 = 1.15
プロフィットファクターの注意点
プロフィットファクターの目安を参考にする上で、注意点があります。それは、総トレード数だけでなく、勝トレード数や敗トレード数もプロフィットファクターの信頼性に影響を与えるという点です。
つまり、プロフィットファクターが同じ値でも、90勝10敗、50勝50敗、10勝90敗のEAでは解釈が変わるということになります。
このようなノウハウも含め、プロフィットファクターの正しい使い方は9割の方が誤解していますので、注意が必要です。
【関連記事】【誤解が9割】プロフィットファクターの正しい使い方
プロフィットファクターを使ってEAを採点できます。
プロフィットファクターは、EAを評価する指標として重要です。しかし、正しい使い方にはコツが必要です。
そこで、EA評価を標準化できるように、プロフィットファクターを使ったEA評価の点数化ツール「EAスコア」を公開しています。
【関連記事】【EA採点ツール】「EAスコア」でFX自動売買を点数化!【業界初】
まとめ
✅ | プロフィットファクターの目安はトレード数ごとに考えます。 |
✅ | トレード数の目安は、EAの性格を考慮しましょう。 |
✅ | 総トレード数だけでなく、勝トレード数と敗トレード数も考慮しなければなりません。 |
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません