無料EAと有料EAの違い

2024年1月10日

無料EAと有料EAの違い

初心者は無料EAを選びがち、
本気でやるなら有料EAが良い!

*本記事は法律で認められた金融庁登録業者により書かれています。

比較項目無料EA有料EA
参入障壁低い高い
料金トレード毎EA購入時
コストパフォーマンス結果的に高くつく優秀なものは抜群
使用口座海外メイン国内外問わず
EAの性能裾野が広い
(ハズレが大半)
ピンキリ
(当たりはある)
集客方法SNSが多いWebサイト
ユーザー層初心者~中級者中級者~上級者
  • 無料EA有料EA、どちらを選べば良いでしょうか。
  • この記事では、無料EA有料EAの違い(メリット・デメリット)を比較します。
  • 始めやすいのは無料EA、続けるなら有料EAです。
  • 無料EAは、スプレッドに使用料金が含まれる(結果的に高くつく)。
  • 無料EAは、ナンピンマーチン系の粗悪EAが多い。
  • 無料EAのユーザー層は、初心者中心。
  • 無料EAの集客方法は、SNS中心(参入しやすい)。
  • 無料EAは、EA提供元の参入障壁が低い。
  • 有料EAは数万円の購入代金が必要。
  • 有料EAには玄人好みの本物がある。
  • 有料EAのユーザー層は、経験者中心。
  • 有料EAは、EA提供元の参入障壁は高い。
  • 有料EAの集客方法は、Webサイト中心(参入しにくい)。
記事の信頼性担保

【執筆】株式会社トリロジー
【登録】財務省近畿財務局長(金商)第372号
【加入】日本投資顧問業協会 会員番号022-00269
【説明】投資家の皆様への継続支援を通じて金融立国に貢献します。

本記事では、下記の目次の内容を記載します。

始めやすさ・続けられるか

無料EAと有料EAの違い

一般的な傾向として、始めやすいのは無料EA・長く続けるなら有料EAです。これは、スタート時点のコストと利用できるEAの質から、このような傾向があります。

無料EAの場合

無料EAは、ユーザーにとっても開発元にとっても参入障壁が低いのは間違いありません。EA自体は無料なので、ユーザーがスタート時点で必要なコストは口座残高のみです。EA開発サイドから見ると、海外FX口座を使ってトレード毎の手数料を取り、集客はSNSを使えば、誰でも簡単に覚悟なく参入できます。このような事情から、無料EAの裾野は広く、粗悪EAも氾濫しています。また、トレード毎の手数料は、遅かれ早かれ有料EAの購入代金を凌駕することになります。なので、無料EAを使って長く運用を続けるのは不利です。よって、無料EAは始めやすいが、長く続けることは難しいことが多いと言えます。無料EAは、始めやすいからこそ、EA選びがより重要になります。

有料EAの場合

有料EAの場合、スタート時点でEAの購入費用が必要です。一方、粗悪品は売れないので、無料EAのように粗悪品は氾濫していません。EAを売る側としても、あからさまな粗悪品は売れないので、一定レベル以上の見栄えに仕上げる必要があります。また、有料EAの方が、サポートがきちんとしていることが多いです。このような事情から、始めるためのハードルは無料EAよりも高いが、長く続けられる可能性は有料EAの方が高いと言えます。EAを使ったFX投資を長く続けるなら、有料EAを使用するほうが賢明でしょう。

料金

EAの使用料金

EAの料金は、利益を左右する最重要項目です。無料EAと有料EAで注意点は異なります。

無料EAの場合

無料EAの使用料金は、無料ではありません。トレード毎に料金が加算されていくのが一般的です。無料EAは、使用口座を指定されるケースがほとんどです。これは、EA開発元とFX会社が繋がっていて、そのEAをそのFX会社で使用することにより、FX会社からEA開発元にキャッシュバックされる仕組みです。トレード毎の手数料が設定されていたり、スプレッドが広く設定されていたりするので、ユーザーはトレード毎にEAの使用料金を徴収されることになります。

どのような商品でも、料金を明示することは当たり前です。しかし、無料EAの場合、料金が分かりにくく誤魔化されていることがあります。無料EAでも、料金体系を開発元に確認しておくことは重要です。トレード毎の手数料が設定されている場合は、MT4のTerminalにある手数料(commission)という項目に手数料が記載されます。

スプレッドが広く設定されている場合は、myfxbookに掲載されているスプレッドと、ご自身のMT4のスプレッドを比較します。ご自身のMT4のスプレッドの方が広いなら、その分が手数料です。

外部参照リンク
myfxbookのスプレッド一覧
スプレッド一覧

トレード毎の手数料が設定されている場合は、MT4の手数料(commission)の項を確認します。下図の場合は、0.1ロットにつき40円の手数料が必要なことが分かります。

手数料

有料EAの場合

有料EAの場合は、文字通り価格が設定してありますので、分かりやすいです。注意点として、価格とEAの性能は比例しないことがあります。19,800円と29,800円のEAがあったとき、価格の差がそのまま性能の差とはなりません。性能の違いは、バックテストやフォワードテストを分析することで、自分で適切に評価することが重要です。

参考記事
優秀なEAを見つけるための検証ポイントを大公開!

コストパフォーマンス

コストパフォーマンス

EAのコストパフォーマンスは、資産曲線に直結するので重要です。結論的には、コストパフォーマンスが良いのは、有料EAであることが多いです。ちなみに、コストパフォーマンスの比較をする以前に破綻していくEAも多くあるので注意が必要です。

無料EAの場合

無料EAでは、トレード毎に手数料がかかります。例えば、EAを使用するの口座のスプレッドを拡大させることにより、拡大させたスプレッド分が手数料として徴収される仕組みです。つまり、ロットに比例して手数料は多くなり、運用期間に比例して手数料はかさみます。その手数料は、いつか有料EAの購入料金を遥かに凌駕し、EAを長く使うことで、トレードを重ねることで、その差は広がっていきます。これが、コストパフォーマンスで、無料EAが有料EAに劣る理由です。

コストパフォーマンスの分岐点

有料EAの場合

有料EAは基本的に売り切りであり、EAの購入料金が必要になります。スタート時点では、EA購入のためのお金が必要になりますが、いつかは無料EAの使用手数料とクロスするタイミングが到来します。それ以降は、有料EAの方がコストの有利を取って、トレードを展開していくことになります。また、口座残高が多いほど、ロットが大きいほど、そのクロスするタイミングは早く到来することになります。したがって、運用資金が多い方は、有料EAを購入するほうが、コストパフォーマンス良く運用できることになります。

使用口座

使用口座

無料EAと有料EAでは、使用するFX口座にも特徴があります。無料EAの場合は、海外口座を使用するケースが多く、有料EAの場合は、国内外を問わずEAを使用できることがほとんどです。

無料EAの場合

無料EAでは、EAを使用するの口座のスプレッドを拡大させることにより、拡大させたスプレッド分を手数料として徴収するパターンが主流です。この仕組みは海外口座の方が簡単に使えますし、斡旋業者も存在します。これが、無料EAで海外業者の「口座縛り」が入っていることが多い理由です。逆に、国内口座で無料EAを使う場合は、金商法の中で仕組みを構築せねばならずEA提供元のハードルは高くなりますが、逆にそのようなEAは信頼できるとも言えます。海外FX口座のリスクについては、以下の記事をご参照ください。

参考記事
海外FX口座の安全性(ヤバさ)をプロが徹底解説します!

有料EAの場合

有料EAの場合は、EA開発元の利益が価格に入っていますので、口座を縛る必要がありません。国内外を問わず、ご自身の好きな口座で使用することでできます。EAの開発元によっては、EAを稼働させるFX会社をオススメしていることがあります。純粋に、FX会社の質(スプレッドとか約定力とか)から、優秀なFX会社がオススメされている場合もありますし、EAの性格に合うFX会社がオススメされている場合もあります。

EAの性能

EAの性能

無料EAと有料EAの性能は、個々で比較すると差は見えにくいですが、全体でみると分布に大きな特徴があります。同じEAでも無料版と有料版があったりするので、上位の性能には大差がありません。しかし、上位と下位の分布には大きな違いがあります。下位の無料EAは、立証されない詐欺そのものと言えます。

無料EAの場合

無料EAは、良くも悪くもその参入障壁の低さから、性能の低いEAが氾濫しています。無料EAの裾野は大変に広いと言えます。無料EAでは、ナンピンマーチンゲールのようなベッティングルールを使用されるケースが散見されます。ナンピンマーチンゲールのEAは、専門家にとっては奥が深い技術領域ですが、簡易なものは素人でも簡単に作れてしまいます。当然、簡易なEAで資産運用するというのは、遅かれ早かれ破綻する話なので危険極まりないのですが、破綻するまでは手数料が入り続けるので、EA提供元からすれば美味しいわけです。もし、破綻したとしても、破綻した箇所を修理して、名前を変えて再度世に出すという、最悪のスパイラルが存在しています。SNSのような匿名で募集がされているEAは、このようなパターンが散見されますので注意が必要です。一方、無料EAでも、有名なEA開発元による性能の良いEAも存在します。原資が少なく、EAの購入料金を節約したい場合は、性能の良い無料EAを見つけましょう。

有料EAの場合

有料EAでは、数万円の購入費用が必要ということもあり、ユーザーは自分で調べて勉強しているケースが多いですので、無料EAほどの裾野の広さ(粗悪EAの氾濫)はありません。言い換えれば、あからさまに性能の低い有料EAは売れないので、淘汰されているとも考えられます。しかし、あからさまではなく、性能を誤魔化しているEAは散見されます。したがって、EAを正しく評価することは重要なことです。併せて、EA開発元が信頼できるかどうかも確認しましょう。EA販売サイトではペンネームの作者が多くいます。ある程度の実績があればペンネームでも許容できますが、負ければ名前を変えて出直しというゾンビ開発者が多くいますので、ペンネームは避けたほうが無難です。

参考記事
優秀なEAを見つけるための検証ポイントを大公開!

集客方法

集客方法

EAの良し悪しを判断するための材料として、集客方法を確認するという手があります。集客方法がSNSのみの場合、粗悪EAの可能性が高いです。長く使えるEAの場合は、自社の公式サイトで、きちんとしたプロモーションがされています。集客の際、運用成績は証券会社から送られる取引履歴(DailyConfirmation)やmyfxbookで全て開示されるべきです。

無料EAの場合

粗悪な無料EAの集客は、SNSのみで行われています。粗悪品は遅かれ早かれ負けるので、公式サイトを立ち上げたり、メルマガを出したりというコストと手間をかけることはありません。逆に、プロモーション方法がSNS以外に充実している場合は、きちんとした商品をきちんとプロモーションしようとしている姿勢を感じることができます。

有料EAの場合

大半は、大手販売サイトとSNSにより集客されています。いずれもペンネームの場合は注意が必要です。なぜなら、売り逃げが簡単にできるからです。逆に、EA開発元のサービス維持に手間がかかっているようなら、そのEAは本物である可能性が上がります。例えば、法人を立てて長らくEA開発を行っている会社です。金融庁から許認可を受けている会社の場合は万全でしょう。集客方法の体裁は、後々のサポートも考えると重要です。EAを使っているとサポートを受けたいケースがたまに発生します。そのような場合、ペンネームの開発元だと連絡が取れなくなることがあります。

ユーザー層

ユーザー層

無料EAと有料EAでは、ユーザー層にも違いがいあります。

無料EAの場合

無料EAは、SNSが集客の中心ということもあり、客層は初心者・若年層メインであることが多そうです。この層は、購入せずに始められる無料EAとの親和性が高いので、必然であるとも言えます。この点を逆手にとって、粗悪EAが氾濫する土壌が醸成されています。逆に言うと、初心者・若年層でも有料EAから始めること、有料EAから始められるくらい情報収集・勉強をするということは、長い投資人生において重要な選択です。

有料EAの場合

有料EAは、お金を出してEAを買う層ということで、ハードルが上がり、中級者以上が多そうです。

サポート体制

サポート体制

ユーザーサポートは、圧倒的に有料EAの方が上です。EAを使っていると、開発元からのサポートを受けたい場合があります。サポートが充実しているのは、圧倒的に有料EAです。有料EAは参入障壁が高い分、EA開発元がしっかりしているケースが多いです。初心者は無料EAから始めがちですが、本来は、サポートが充実している有料EAの方を選択すべきです。

無料EAの場合

無料EAの場合は、TwitterやLINEのような誰でも簡単に始められるようなツールを使ってサポート対応しているケースが散見されます。簡単に始められるということは、簡単にやめられるということです。簡単にやめることができる運営者に、あなたの大切な資金を預けてはいけません。逆に、企業が無料EAサービスを行っている場合は、サポートがしっかりしている可能性が高く、EAの信頼性も高まります。

有料EAの場合

有料EAの場合は、EA開発に企業が参入していることがよくあります。そのような場合は、事業継続性も高く、サポートも充実しています。初心者の場合は、なおさら、有料EAから始める方が好ましいと言えます。信頼できる会社なら、Webサイト、メール、電話、SNS、ZOOM、Teamsなど、様々な媒体で対応していますので、商品開発に対する姿勢を判断する材料にもなります。

まとめ

以上を踏まえて、無料EAと有料EAのメリット・デメリットをまとめます。

無料EAのメリット・デメリット

メリット
原資だけで始められる
デメリット
コストパフォーマンスが悪い
粗悪EAが氾濫している
口座縛りがあることが多い
サポートが脆弱なことが多い

有料EAのメリット・デメリット

メリット
コストパフォーマンスが良い
優秀なEAを見つけやすい
口座縛りがないことが多い
サポートが手厚いことが多い
デメリット
EAの購入費用が必要である

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